『利休随一の弟子三斎 細川忠興』矢部誠一郎
前回の記事にも書いた通り、細川三斎と細川忠興が同一人物であることに、つい最近気づいたmaruです(笑)
今度は三斎についての本を読みたくなり、図書館で借りてきたのがこちら。
「利休随一の弟子三斎 細川忠興 」です。
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秀吉の怒りを買い、蟄居を命じられて堺に戻る利休を、密かに見送ったのがこの細川三斎と古田織部なのですが、その後の三斎と織部の茶の湯は全く違う道を歩んでいます。
織部の方は独創性を追求したのに対して、三斎は利休の教えを忠実に継承したと言われています。
三斎がいかに利休の教えに忠実であったかを、彼が残した手紙などから読み解いていて、なかなか面白いです。
三斎は長命でした。利休の死後、徳川家光の時代まで生きて、家康と茶会をしたり、秀忠や家光から賜茶を受けたりしています。また徳川家が所有している名物「投頭巾」などを見せられたりもしています。
本には大名としての確固たる地位があったからこそ、茶の湯に独創性を求める必要がなかった、と書かれています。
なるほど、三斎は54万石、織部は1万石だったようなので、2人の立場の違いは歴然としていますね。
54万石の大名としての側面と茶人としての側面、知れば知るほど三斎に興味がわきます!
ちなみにこの本の巻末にある「細川忠興 略年譜」がすごくいいです!
私はコピーさせていただいて、手元に置いています。
永青文庫美術館では細川家の茶道具や資料が見られるようなので、行ってみたい!
特に三斎が利休からもらったという茶杓「ゆがみ」を見たくて見たくて仕方ありません。
ちょうど11月21日から、冬期展「新・明智光秀論ー細川と明智 信長を支えた武将たちー」があり、この茶杓「ゆがみ」が展示されるようなのですが…もうロシアに戻っているので見られず。
見られないと思うと、ますます見たいという気持ちが強くなります!